感謝・・・感写祭企画 第二弾 / Kalos Gallery



会期
 2017年2月16日(木)~2月28日(火)
 13:00~19:00 月曜日休廊
 入場料 ¥300 (期間中何度でも入場出来るパスポート制)

終了しました。

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カロス・ギャラリーは「感謝・・・感写祭企画」第二弾として、亀卦川宏人(きけがわひろと)による個展「流跡(りゅうせき)」並びに樋口清之(ひぐちきよゆき)による個展「景色から情景へ、そしてそれらが風景に変わる」を同会期でそれぞれを独立した個展として開催します。

ギャラリー通年企画に「one by one(ワン・バイ・ワン)」というものがあり、これは個展開催を希望されていても、ギャラリー全体を必要とされない方やグループ展のような形での作品発表も難しいと思われている方に対して、ギャラリー半分の独立したスペースを使用して、きちんとした個展を開催することを趣旨としています。本展はその趣旨に沿いながら、2名がそれぞれの個展発表を行うことで、程良い緊張感や表現の多様性を感じていただけます。

発表される二人は、共にギャラリー開設当初よりさまざまな企画に参加し、展示、発表を重ね、両者とも2013年に自身初めての個展をこの場で行いました。その後も活動の幅を広げつつ、絶えず制作と発表を繰り返しながら、自分自身と写真との関係性や方向性を模索してきた同志とも言えます。しかしながら、本展においては、互いに意識しつつも個々の作品性やテーマ性を重要視し、独自の世界観を前面に露呈させながら、個展としての発表に注力しています。逆に言えば、「one by one」の意味する“ひとりづつ”でありながらも、お互いに刺激を与え、或いは共感を持たれるような展開が見られるわけです。

本展における両者の作品内容については、それぞれのページにあるステートメントや作品から理解される方が良いかと思いますので、ここではいくつかのヒントを述べさせていただきます。

亀卦川宏人は、スナップ撮影を主体にし、写真が留めうる記憶や記録、時間を強く意識
している写真家です。初個展である「瞬き」における多重露光作品は、まさにそれらを具現化したものであると同時に情感溢れる世界観を作り上げ、多くの方の評価を受けました。本展の作品もその延長線上にあると言えますが、常に先に進む時の流れを追いかけていた「瞬き」とは逆に、そこにあったであろう未見の過去から生まれた現在を切り取ることで、観る側に想像や妄想を働きかけ、それらがフラッシュバックのように重なることでいくつかは繋がり、いくつかは違ったドラマとして描かれていきます。そうした想像の渦に身を委ねることを楽しみながらご覧いただければと思います。

樋口清之は、家族や日常のなにげない景色を切り取ることで、当たり前にある姿、形を作品へと昇華し、そうしたことの価値や重要性を提示する一方、その視点は社会といったより大きなものにも向けられるようになります。先の個展「毒入りのサンドイッチ」では現代社会における情報過多、それらから我々自身が受ける弊害や変化に疑問を投げかける作品を提示しています。本展では、日常的に見ている景色の変化に対し、揺れ動く自身の感情や感覚を殊更に押し出すことなく、淡々と記録の一片とした写真作品を提示しています。これは、記録することが写真の責務であると自覚すると共に、そこに写し出された光景以上の印象を持って観る側に自らの意思を伝えることが出来ると信じているからに他なりません。

そして、両者に共通して言えることは、写真が現前の姿を記録する媒体であることに間違いはないと言えますが、それ以上に、人の心に触れる大切と思える何かを伝える媒体としての可能性を信じ、それらを表現の術としていることです。ただ、それを確かめていただくには、実際に見ていただくしかないのです。


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